神事
【浜で】
浜ではたき火が焚かれ新成人と役員が祭壇前に集まり、神事が始まりまし
た。玉串奉奠は新成人男女代表各一人。議員挨拶は極短時間。やはり待ってい
る人間のことを考えてくれているようです。新成人以外の担ぎ手は例年通り焚
き火を取り囲んで体を温めたり雑談を交わしたり。
神事が終わって体操をして、さていよいよ神輿にとりつきます。
今年も神輿は４基出ました。
腰越小動（こゆるぎ）会 片瀬諏訪睦 藤沢鎌倉神輿連合（伊勢睦）そして
藤沢鳳龍会。鳳龍だけが４点棒で江戸前。それ以外は２点棒で箪笥と呼ばれる
金物のついたどっこい担ぎ。いずれも白木づくりの２尺５寸くらいの大きな神
輿です。
手拍子の後４基一斉に神輿があがります。はっちゃんは最初、小動会の神輿
に神輿にとりついたのですが、ところがこの神輿頭を棒の中に入れる喧嘩担
ぎ。この担ぎでは他の神輿の様子がよくわかりませし、写真も撮れません。仕
方なく抜けて他の神輿を見回すと伊勢睦の神輿に振り袖姿の女性が乗っていま
す。
本当は振り袖姿が先頭の方が絵になるのですが、先頭は半纏を着た女性で振
り袖姿の方は神輿の屋根に掴まりながら乗っていました。袖や裾を気にしなが
ら神輿に乗るのは大変でしょうね。振り袖の彼女は神輿が海に入る前に降りて
しまうのではっちゃんもあわてて使い捨てカメラのシャッターを。
何とか３年 ぶりで振り袖神輿の写真を物にすることが出来ました。
振袖の新成人は後 
【海の中へ】
振り袖姿の写真を取り終わって、とりつく神輿を探します。折良くＵの親父
さんとＳ君が諏訪睦の神輿に並んでとりついています。「いれて！」と二人の
間に入れてもらいました。
知り合い二人の中に入れてもらうと写真を撮るときは楽ですね。海の中に入
ってからも神輿にとりついたり抜けたり........。
各神輿とも一気に海に入っていきます。
駅に着いた頃は陽が照っていた江ノ島海岸も担ぐ頃になるとすっかり日が陰
り波が高く、今年の寒中神輿は頭からザンブリ波をかぶっての渡御となりまし
た。海の水と風で、寒さというより冷たさでピリピリと針で突くような刺激が
体を走っています。
でもなんと行っても一番大変なのは神輿の上で寒風を全身に受けて神輿をあ
おっている新成人と、ひたすらカチャカチャ金物をたたいている箪笥の係りで
しょう。真鍮の金物はちょっとさわっただけでも震え上がるくらい冷たいんで
す。海からあがった後で見せてもらった箪笥係の手は、痛々しいくらいに真っ
赤に腫れあがっておりました。
【海からあがって】
海からあがってこれからが、錬成会の真骨頂かもしれません。海の中より浜
風の方がよっぽど寒いんです。４基が全部揃うまで、神輿を止めません。先に
あがった方が寒いんですね。「早く止めろよ」と掛け声をかけたい位に体に震
えが来るまで浜で神輿を揉んでからやっと木が入って神輿が止まります。
担ぎ手は一目散に焚き火の元へ。体のふるえが少し治まってから振る舞いの
豚汁にありつきます。暖かい豚汁が口から胃袋へ一気に駆け下りていきます。
ほうっと一息大息をつきます。もう一度体を温め宿までひとっ走り。部屋で
体を温めてから、お風呂で塩を洗い流し今日の神輿は無事終了しました。
はっちゃん QZM02610@nifty.com でした。
